華・じぃじと合宿生活を始める その3

華とじぃじの中学受験

夜。

「9時には寝るぞ」

夕食を済ませると、じぃじはそう言ってさっさと布団に入ってしまいました。

華も明日の朝の準備を終えると、慌てて布団に入りました。

翌朝4時。外は少し明るくなっていました。

華は「パン!パン!」という大きな音に驚いて飛び起きました。

「えっ?何?何?」

華は驚いてまわりを見渡すと、じぃじが神棚に向かって手を合わせていました。大きな音はじぃじの柏手(かしわで)の音だったのです。

「直ちに床(とこ)を上げるんだ」じぃじはそう言うと、道場の窓という窓を全部開けました。

華は慌てて布団をたたみ、道場の端っこに寄せました。

「ほれ、冷たい麦茶だ。顔を洗って、お手洗いに行って、着替えてきてな」

華は訳がわからないまま、じぃじが用意してくれた冷たい麦茶を飲み、洗面所で顔を洗って歯を磨き、トイレを済ませ、ジャージに着替えると道場に戻りました。

「よーし、少し歩いたら、走るぞ」華とじぃじは朝の空気を吸い、朝の光を浴びながら早足で歩き、最後は軽いランニングをしました。

華は道場に戻ると、すぐに100ます計算5種類、漢字100問を解き始めます。それが終わるとすぐにじぃじが採点して、道場の壁に貼られたスコアボードに丸いシールを貼り付けていきます。

ようやく一息ついたところで、ママが朝ごはんを運んできてくれました。ごはん、納豆、ノリ、玉子、焼き魚、そして味噌汁。日本の朝ごはんです。

起きてすぐに冷たい麦茶を飲み、散歩とランニングを行い、100ます計算。朝イチで日課をこなした華はすっかりお腹が空いていましたから、あっという間に朝ごはんを平らげました。

小学校の授業開始の3時間前に起きて、朝の新鮮な空気を送り込み、脳を活性化させます。冷たい水で胃袋を起こし、日本の朝食を食べて体調を万全にします。学校の授業が始まる時間に脳が一番活性化している、そのための生活習慣なのです。

じぃじはこの生活習慣を、華が高校を卒業するまでずーっと続けてくれました。

はな は じぃじ と くらしはじめた!

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